映画 サヨナライツカ
ずっと気になっていた映画だ。
2010年に公開された映画だが、
本来は2002年に公開予定だったらしい。
それが、どういうわけか
当初予定されていた行定勲の監督、
クランクイン直前になり
監督の行定さんが降板し
一度、白紙状態となったみたいだ。
どうやら製作側と揉めたようだ。
意外と撮影が始まる前から
大変なことも多いんだろう。
再度2008年に映画化が発表される。
主演は変わらず中山美穂さん。
大沢さんの代わりに西島秀俊さんが選ばれた。
正直、お互いにハマり役すぎて
大沢さんが相手役は想像がつかない。
これはこれで正解だったのだろう。
西島さん演じる豊の妻の光子。
こんな素敵な女性がいるもんかというほど
できた女性だった。
演じる石田ゆり子さんの存在感。
全てを悟っているかのような。
そして全ての運命を受け入れているような
彼女の存在なくしてこのストーリーは
成立しない。
出演者に驚いたのは、
豊の息子役にAAAのNissyこと西島隆弘と
SKY-HIこと日高光啓がいたことだ。
日高さんに関しては
毎年Liveへ足を運んでいるほどファンだが、
恥ずかしながら出演しているのを
知らなかった。
髭とロン毛という風貌で
一見誰なのか分からない。
プロのミュージシャンを目指す役なのだろう。
ライブハウスでファンの前で歌う
歌声で気づいた。
サヨナライツカというタイトルは
わりと前から知っていたが、
内容は全く知らなかった。
豊が出張で3ヶ月間バンコクを舞台に、
婚約者の光子を日本に残し、
真中沓子と出会い恋に落ちる。
叶わない恋と分かりながらも
短い時間を過ごす。
時が経つにつれ
豊は別れないといけないと
頭では考えていながらも
すでに忘れられない存在になる。
別れることが
死ぬほど辛いと思える相手になってしまったが
無理やりにでも別れることを決意する。
別れたのち豊は帰国、
そして時が経ち、25年後、
豊は出張で再びバンコクへ...
正直、不倫のようなストーリーは
性格上イライラしてしまって好きではないが、
光子の行動に胸を打たれ
最後まで観ることができた。
『いつも人はサヨナラを用意して
生きていかなければならない』
『孤独はもっとも裏切ることのない
友人の一人だと思うほうがいい』
『永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない』
『人間は死ぬとき、
愛されたことを思い出す人と
愛したことを思い出す人にわかれる』
私はきっと... ことを思い出す。
サヨナライツカ
監督/脚本:イ・ジェハン
原作:辻仁成
主演:中山美穂
出演:石田ゆり子
主題歌:中島美嘉『ALWAYS』
挿入歌:日高光啓『TWO ROADS』